解錠するのに遅延時間を設けた解錠方法。
9・11(同時多発テロ)以降のアメリカで一般的に利用されている方式です。
非常口は、すぐに解錠できなければなりませんが、逆に不審者の侵入を容易にしてしまいます。
そこで、このFREE EXIT LOCKING IMXD遅延解錠出入口システムが採用される様になりました。
解錠には、タッチセンサーバーなどを利用します。
FREE EXIT LOCKING IMXDシステムは、タッチセンサーバーなどで、扉を解錠しても、すぐには開きません。
一定の遅延時間解錠を遅らせて解錠するシステムとなっています。
タッチセンサーバーの解錠信号は、防災センターや警備員への発報や警報装置や回転灯と連動され、警備員が駆けつけられる程度の間、扉は解錠をさせずに、誰が解錠しようとした(解錠が必要な人)か、を判断する事が目的です。
「その様な事をするくらいならば、施錠して誰も通れない様にしておいて、インターホンか何かで呼び出ししてから、解錠してもらえば良いのでは?」と考えがちです。
しかし、セキュリティ構築はそんなに単純ではありません、万が一警備員に連絡がつかない場合も考慮しなければならず、避難を妨げてしまい安全性を損なう恐れも考慮しなければなりません。
また、当然の如く、火災警報などの非常解錠とは連動しており、一斉解錠する事は可能なシステムです。
[平常時の解錠手順]
タッチセンサーバーなどを触れると、警備員への通報と回転灯などで解錠する事を伝えます。
扉を開けようとしている人は、一定時間扉の前で待ちます。
警備員が駆けつけ、開けようとしている人を確認する事ができます。
[万が一警備員が気が付かなかった場合]
扉を開けようとしている人は、一定時間扉の前で待っている事で、脱出ができます。
※不法侵入者に対して、脆弱に見えるかもしれませんが、一定時間扉の前で待たなければならず、回転灯などで、周囲に知られる(目立つ)状態なので、必ずしも脆弱とは言えません。
[火災警報が発報した場合]
火災警報との連動で、瞬時に解錠(遅延はありません)され、迅速に避難ができます。
アメリカでの使用事例
アメリカでは、空港やショッピングセンター(モール)のほか、アミューズメントパーク(遊園地)など様々な大規模施設で利用されているシステムです。
デンバー国際空港
ショッピングモール